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新刊情報 - 201205のエントリ

経済学史学会・井上琢智・栗田啓子・田村信一・堂目卓生・新村聡・若田部昌澄編『古典から読み解く経済思想史』ミネルヴァ書房、2012年5月。

出版年月日 2012/04/30
ISBN 9784623063178
判型・ページ数 A5・300ページ
定価 本体2,800円+税

・目次
序 章 古典から読み解く経済思想史 .................................井上琢智

第I部 市場・政府・中間組織 第1章 社会,市場,および政府 ――アダム・スミスの総合知 ..............................堂目卓生
1 総合知をめざしたスミス
2『道徳感情論』の主題――同感に支えられる安定した社会
3『国富論』の主題――自由で正な市場,経済成長,公平で効率的な政府
4 社会,市場,経済成長および政府の関係
5 スミスの構想の継承と変容
6 日本社会への示唆

第2章 グローバル化と貨幣...若田部昌澄 ――ジョン・ロックからベン・バーナンキへ
1 国際通貨制度と経済思想
2 長い金本位制の時代
3 ブレトン・ウッズ体制とケインズ経済学
4 大安定,大後退,そして大脱走
――変動相場体制下の経済学
5 歴史のある未来へ

第3章 市場の倫理..................佐藤方宣 ――カーネギー,クラーク,ナイトの論じ方
1 市場はいかに語られているか
――誹謗と称揚のあいだで
2 競争と格差の正当化
――市場はいかに語られてきたか(1)
3 ナイトの批判的懐疑
――市場はいかに語られてきたか(2)
4 市場vs.反市場を超えて
――「市場の倫理」はいかに語られるべきか

第4章 19世紀末フランスにおける「アソシアシオン」の展開 ――シェイソン,ゴダン,ジッドを中心として ..............................栗田啓子
1 コミュニティとアソシアシオン
2 アソシアシオンの多様性
3 政府に対する認識とアソシアシオン
4「ともに生きる」ための協働のアソシアシオン
5 アソシアシオンの可能性

第II部 資本主義・エコロジー・環境
第5章 資本主義とエコロジー ――ゾンバルトの近代資本主義論 ..............................田村信一
1 現代社会の起原としての世紀転換期
2 ゾンバルトによる資本主義概念の提起
3『近代資本主義』の改訂と資本主義の終焉

第6章 戦間期ケンブリッジの経済学と資本主義観..................平井俊顕 ――ケインズ,ロバートソン,ホートレー,ピグー
1 ケンブリッジの経済学
2 ケンブリッジの資本主義観
3 現在にとっての意義「新しい古典派」との対比で

第7章 イギリス経済思想における穀物 ――ステュアートからオールまで ..............................服部正治
1 穀物の現在
2 近代社会の構造と外国貿易
3 農工並立国と外国貿易
4 穀物自由貿易と自給率の低落
5 2つの世界大戦
6 世界食料政策と国内食料政策

第8章 経済学は環境をどう捉えたか ――ピグー,制度派,エントロピー ..............................岡 敏弘
1 環境経済学と現実の政策
2 新古典派環境経済学
3 環境政策の現実
4 制度派と新制度派
5 エントロピー経済学
6 複眼の効用

第III部 生活・福祉・教育
第9章 労働と賃金..................新村 聡 ――アダム・スミスの分業論と高賃金論
1 労働と賃金の基本問題
2 アダム・スミスの分業論と人間発達論
3 アダム・スミスの高賃金論
4 貧困の自己責任と国家責任

第10章 究極の安全を求めて ――ベヴァリッジにおける理想社会 ..............................小峯 敦
1 未曾有の恐怖,思想の力
2 社会保障の構想
3 協同体の創設
4 世界平和の希求
5 究極の安全を求めて

第11章 少子化とワーク・ライフ・バランス ――ミュルダールの人口論 ...........................藤田菜々子
1 少子化という問題
2 経済学における人口観の変遷
3 1930年代ヨーロッパの少子化経験
4 ミュルダールの少子化分析
5「消費の社会化」という対策方針
6 ミュルダール路線の現代性

第12章「 学問のすすめ」の社会・経済思想 ――スミス,ミル,福沢......坂本達哉
1「学力低下」問題が意味するもの
2 市場経済と学問・教育
3 スミスにおける学問と教育
4 ミルにおける民主主義と教育
5 福沢における「実学」の精神
6 グローバル文明における学問と教育

あとがき
索 引

・版元の紹介ページ
http://www.minervashobo.co.jp/book/b99528.html
橋本努『ロスト近代:資本主義の新たな駆動因』弘文堂、2012年5月。

4-6判 上製 432ページ
定価:2310円(税込)
2012年 5月刊
ISBN978-4-335-55152-9
C1036

・目次
はじめに 

第1章 近代・ポスト近代・ロスト近代
  0 はじめに  
  1 不可能性の時代?  
  2 「近代」の駆動因  
  3 「ポスト近代」の駆動因  
  4 「ロスト近代」の駆動因  
  5 自然の本来的価値を求めて  

第2章 ロスト近代 表層から深層へ
  0 はじめに  
  1 社会の新たな変動がはじまった  
  2 自己愛消費の終焉  
  3 情報無料化の時代  
  4 第三領域の失効  
  5 シンボリックに発見される「貧困」  
  6 象徴的「貧困」を克服するために  

第3章 格差社会論 ゼロ年代の中心
  0 はじめに  
  1 ゼロ年代の格差論を振り返る  
  2 論者たちのスタンスからみえてくるもの  
  3 高齢化ゆえの帰結 
  4 「ポスト近代」社会の成功ゆえの帰結  
    4?a 若年労働者問題  
    4?b 将来世代に希望を託す:子ども格差
  5 鈍化した経済ゆえの帰結  
    5?a 賃金の低下  
    5?b 成果主義と競争原理の導入  
    5?c 高学歴ノーリターン問題  
    5?d 既得権層への不満
  6 「ロスト近代」の視点で考える  
    6?a 可能性剥奪テーゼと物質的阻害テーゼ  
    6?b スーパーリッチと相対的貧困率

第4章 北欧型新自由主義の到来
  0 はじめに  
  1 新自由主義化によって成功した北欧諸国  
    1?a 大きな政府でも経済成長するようになってきた  
    1?b 北欧諸国の新自由主義化  
    1?c アンデルセン・モデルの収斂?   
    1?d 北欧を目指すならせめてアメリカ並みに?  
    1?e フィンランドの教育に学ぶ
  2 新自由主義の諸相  
    2?a 新自由主義の誤解を解く  
    2?b 新自由主義の諸類型  
    2?c 論争の収斂としての北欧型新自由主義
  3 ロスト近代の社会秩序  
    3?a 社会的包摂の変容  
    3?b 子供信託基金

第5章 ローマ・クラブ型恐慌への不安と希望
  0 はじめに  
  1 サブプライムは問題の本質ではない  
    1?a 「一〇〇年に一度」の嘘  
    1?b サブプライム問題がなくてもバブルは生じた
  2 新自由主義と新重商主義  
    2?a パニックは不均衡の累積化ではない  
    2?b 金融規制を求めるリバタリアニズム  
    2?c 新自由主義批判の虚実
  3 社会構造の理論  
    3?a ミンスキーの金融理論  
    3?b ルーマンのリスク論
  4 ローマ・クラブ型恐慌  
    4?a ローマ・クラブの報告  
    4?b 地球温暖化問題との比較  
    4?c 祝福を受けた不安

第6章 グローバル化の逆説
  0 はじめに  
  1 グローバリズムの歴史――過去二〇年間を振り返る  
    1?a 経済  
    1?b 社会運動  
    1?c 政治
  2 新自由主義の変容  

第7章 3・11大震災と原発事故を考える
  0 はじめに  
  1 文明の視点で考える  
    1?a 明治維新と文明開化  
    1?b 第二の敗戦  
    1?c 関東大震災  
    1?d 水俣病
  2 無責任の体制としての福島第一原発事故  
    2?a 原発事故の責任は誰にあるのか  
    2?b 「サブ政治」の落とし穴  
    2?c 原子力安全委員会の場合
  3 安楽の全体主義を超えて  
    3?a 原発のコストをめぐって  
    3?b 鉄腕アトム問題と現代の「悪」
第8章 グリーン・イノベーション論
  0 はじめに  
  1 原子力エネルギーからの脱却  
    1?a 長期的な成長の理念
    1?b 電力供給をめぐる思想的問題
  2 自然エネルギー導入をめぐる思想理念  
    2?a 第三次産業革命
    2?b 自律分散型の技術編成
    2?c コミュニティ(地方自治体)主導の必要性
    2?d 自律分散型社会のシナリオ
  3 自然エネルギー促進のための制度理念  
    3?a 税制の理念
    3?b 補助金の考え方
  4 国と地方の役割分担  
    4?a いくつかの先駆的事例
    4?b 政府と地方自治体の課題
    4?c 自然エネルギー導入の問題点

第9章 ロスト近代の原理
  0 はじめに  
  1 アリストテレス主義の拡張  
  2 バイオミミクリー  
  3 環境市民:新たなロマン主義の誕生  
  4 高貴な野生人としての環境市民  

  注  
  あとがき  
  文献  
  索引  

・版元の紹介ページ
http://www.koubundou.co.jp/books/pages/55152.html
R・べラミー・D・シェクター『グラムシとイタリア国家』小池渺・奥西達也・中原隆幸訳、ミネルヴァ書房、2012年5月。

出版年月日 2012/05/20
ISBN 9784623062409
判型・ページ数 A5・320ページ
予価 本体5,000円+税

・目次

略伝
第1章 政治的修養の時代
第2章 赤い二年間(一九一九?二〇年)
第3章 イタリア共産党と反ファシズム闘争(一九二一?二六年)
第4章 『獄中ノート』I(史的唯物論とクローチェの歴史主義)
第5章 『獄中ノート』II(ヘゲモニー、国家、党)
第6章 『獄中ノート』III「イタリア人の形成:リソルジメントと新秩序)
結び
訳者あとがき

・版元の紹介ページ
http://www.minervashobo.co.jp/book/b100073.html
アダム・スミス『法学講義 1762~1763』アダム・スミスの会監修、水田洋・篠原久・只腰親和・前田俊文訳、名古屋大学出版会、2012年5月。

定価/本体価格 6,930円/6,600円
判型 A5判・上製
ページ数 450頁
刊行年月日 2012年
ISBNコード 978-4-8158-0699-6
Cコード C3032

・目次
第 1 巻
  1762年12月24日?1763年1月10日
  法学について / 生活行政 / 戦争と平和 / 正義の維持 / 自然権 / 対物権 / 対人権
  / 権利の根拠 / 先占について / 人類史の四段階 / 狩猟民の時代と牧畜民の時代 /
  農業の時代と商業の時代 / 盗みの刑罰 / 先占による所有権 / 所有の継続 / 家畜の
  成立 / 家屋および土地の所有 / 所有の制限 / 添 付 / 時 効 / 相 続 ?? 法定相続
  / 男系親族による相続 / 動産の相続 / 蛮族侵入期 / 封建的統治 / 長子相続制 /
  代襲権 / 女性による相続 / 遺言による相続 / ローマの限嗣相続

第 2 巻
  1763年1月17日?2月3日
  移 転 / 封建的従士と土地 / 地役権 / 抵 当 / 排他的特権 / 対人権 / 商業と契約
  / 言語による契約 / 契約者の義務 / 準契約 / 怠 慢 / 身柄に対する攻撃 / 偶 殺 /
  贖罪奉納 / 補償と復讐 / 不当な拘束 / 評判権 / 資産に対する侵害 / 盗 み / 詐欺・
  偽証・偽造 / 対人権の終了

第 3 巻
  1763年2月7日?2月16日
  家族の一員 / ローマの繁栄と女性の自由 / 結婚儀礼 / 多妻制 / 多妻制と臣民の自由
  / 四種類の結婚 / 近親婚 / 結婚と相続 / 父 権 / 主人と召使 / 奴 隷 / 貧困国の
  奴隷状態 / 封建的統治と奴隷 / 解放農奴による耕作 / 奴隷制の害悪

第 4 巻
  1763年2月21日?3月8日
  統治の諸形態 / 権威の進展過程 / 司法の起源と進展 / 狩猟民と牧畜民 / 統治の進
  展 / ギリシャの統治形態の進展 / アテナイ国家の形成 / 防衛的国家の運命 / 征服的
  国家の運命 / 富裕の進展と防衛問題 / 防衛手段としての傭兵 / ヨーロッパの自由保有
  地統治 / 封建的統治の形成 / 封建的統治の構成員 / 国王・領主・従士 / 農奴と町民
  / 商業の導入と封建貴族の衰退 / 専制君主の登場 / イングランドの事例

第 5 巻
  1763年3月9日?3月24日
  自由の体系 / イングランドの裁判所 / 大法官の由来 / 陪 審 / ヨーロッパの統治形態
  / ヨーロッパの小共和国 / 臣民の義務と反逆罪 / 市民権 / 外国人の身分的制約 /
  主権の限界 / 社会契約説批判 / 忠誠の原理 / 主権者権力の制限

第 6 巻
  1763年3月28日?4月13日
  生活行政 / 人類の自然的欲求 / 技術の発達 / 文明社会における分業 / 分業による生
  産増加の原因 / 交換性向 / 商品の価格について / 分業と商業の範囲 / 自然価格と市
  場価格 / 貨 幣 / 国民の富裕とは何か / 貨幣と富裕 / 鋳貨の輸出禁止 / 貿易差額 /
  国内消費と富裕

・版元の紹介ページ
http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0699-6.html

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