酒井泰弘『ケインズ対フランク・ナイト:経済学の巨人は「不確実性の時代」をどう捉えたのか』ミネルヴァ書房、2015年10月。
出版年月日 2015年10月刊行予定
ISBN 9784623074013
判型・ページ数 4-6・360ページ
予価 本体3,800円+税
・目次
はしがき
序 いまなぜケインズとナイトなのか
第1章 「想定外」を想定する??ケインズ対フランク・ナイト
1 「悩める力」の時代に生きて
2 「波瀾千丈」の学者人生
3 ケインズとナイトの同時代人たち??確実性か不確実性か、ミクロかマクロか
4 社会科学のさらなる発展を目指して
第2章 蓋然性論と不確実性論??奇跡の1921年
1 奇跡の1921年
2 ケインズの蓋然性と不確実性
3 ケインズとナイトの比較
4 ケインズの世界
第3章 ナイトのトリアーデ??リスク・不確実性・利潤
1 個人史とナイトの深い影
2 リスクと不確実性??似て非なるもの
3 リスクの量と質
4 ナイト理論の現代的評価
第4章 時代の子ケインズと新しいヴィジョン??ナイトへの接近と離反
1 難解な悪書
2 「古い考え方」と「新しい考え方」
3 ケインズの新しいアプローチ
4 ケインズ・スピリッツの衰退と再復活
第5章 ケインズの新理論??『一般理論』の衝撃
1 二つの「一般理論」と解説論文
2 不確実性、失業、貨幣及び利子
3 投資行動と不確実性
4 不確実性下の利子論
5 IS-LMモデルを超えて
第6章 市場均衡の美学とナイトの異論??競争の論理と倫理
1 おカネで買えるもの、買えないもの??サンデル対ベッカー
2 一般均衡理論の美学とイデオロギー
3 厚生経済学の基本定理??市場均衡とパレート最適
4 フランク・ナイトの異論と複眼思考
5 真・善・美の世界を再び考える??理想から現実へ
第7章 ベルヌーイからケインズ=ナイトまで??原発のリスク経済分析
1 チェルノブイリ25周年とフクシマ原発危機
2 経済学におけるリスクと不確実性の取り扱い
3 ベルヌーイによる期待効用アプローチ
4 原発の分析と枠組みの拡大??ケインズ=ナイトの心理ファクター
5 安全神話や想定外を乗り越えて
第8章 同時代人たちを超えて??不確実性の時代を生きる
1 世界恐慌は繰り返す??1930年代と2000年代
2 「アニマル・スピリッツ」を論じる??新しい社会科学への道
3 経済学者は何をしているか??原発と現代経済学
4 交響楽的社会科学への道
あとがき
ケインズ/フランク・ナイト関連年表
人名・事項索引
・版元の紹介ページ
http://www.minervashobo.co.jp/book/b202063.html