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新刊情報 - 201005のエントリ

安孫子誠男・水島治郎編『労働:公共性と労働-福祉ネクサス』勁草書房、2010年5月。

双書 持続可能な福祉社会へ:公共性の視座から 第3巻
ISBN:978-4-326-34882-4
出版年月:2010年5月
判型・ページ数:A5判・292ページ
定価:定価2,940円(本体価格2,800円)

・版元の紹介ページ
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b62360.html

・目次
序論 新たな労働のあり方を求めて [安孫子誠男・水島治郎]

第1部 枠組み

第1章 労働問題研究と公共性 [兵藤釗]
 第1節 いま,なぜ公共性か
 第2節 公共性とは何か
 第3節 労働問題研究の視座と公共

第2章 〈労働─福祉ネクサス〉論の問題 [安孫子誠男]
 第1節 T.アイヴァーセンによる福祉国家の再解釈
 第2節 福祉・生産レジーム論
 第3節 J.ポントゥソンの社会的市場経済論
 結びにかえて

第3章 フレキシキュリティとデンマーク・モデル [若森章孝]
 第1節 問題の所在
 第2節 フレキシキュリティ共通原則の基本的考え方と4つの政策要素
 第3節 EUにおけるフレキシキュリティの多様性
 第4節 柔軟性と保障のマトリックス:フレキシキュリティの分析枠組み
 第5節 デンマーク・モデルの特殊性と普遍性
 第6節 フレキシキュリティと移動労働市場アプローチ

第4章 法的概念としての「労働」 [皆川宏之]
 はじめに
 第1節 労働法草創期の研究
 第2節 労働法の成立と従属労働論
 第3節 従属労働論の意義
 
第2部 歴  史

第5章 近代奴隷制プランテーションの経営と労働:18世紀サン=ドマング島を事例に [大峰真理]
 はじめに:問題提起と研究史の整理
 第1節 フランス奴隷貿易概説
 第2節 さとうきびプランテーションの経営
 おわりに

第6章 労働からみた帝国と植民地 [浅田進史]
 第1節 「植民地労働」への問い
 第2節 契約労働と植民地統治
 第3節 強制と自由のはざまの「植民地労働」
 結びにかえて

第7章 〈ポスト大転換システム〉の歴史的考察 [雨宮昭彦]
 はじめに:魔術化された世界
 第1節 市場に埋め込まれた世界
 第2節 〈ポランニー的課題〉とナチズム
 おわりに:オルタナティブへの構想力

第8章 カール・ポランニーにおける市場社会と民主主義 [若森みどり]
 第1節 〈大転換〉の時代とポランニー
 第2節 ポランニーの市場社会批判と自由論
 第3節 市場社会と民主主義の問題:経済的自由主義,干渉主義,ファシズム
 第4節 新しい市場社会とポランニー的課題:経済と民主主義

第9章 日本における「労働非商品の原則」の受容 [三宅明正]
 はじめに
 第1節 「国際労働規約」の「原則」
 第2節 労使の懇談組織
 第3節 従業員の組合
 おわりに

第3部 現状

第10章 労働における貧困と差別:買叩きの負の連鎖を断ち切る雇用再生を [中野麻美]
 はじめに:問われる日本型雇用と社会の構造
 第1節 非正規雇用:その差別と買い叩きの構造
 第2節 労働の商取引化がもたらしたもの
 第3節 差別と買い叩きの連鎖
 第4節 雇用再生

第11章 育児休業制度からみる女性労働の現状 [大石亜希子]
 第1節 育児休業制度の概要と変遷
 第2節 育児休業制度の理論分析
 第3節 女性のライフサイクルと就業の実態
 第4節 育児休業制度拡充によるワーク・ライフ・バランス施策の限界
 第5節 ワーク・ライフ・バランス施策の方向性

第12章 労働と福祉,その光と影:スウェーデンの貧困をめぐって [宮寺由佳]
 第1節 労働と福祉の連携:ワークフェアとアクティベーション
 第2節 スウェーデンのアクティベーション:その光と影
 第3節 社会扶助の「ワークフェア化」に対する評価
 第4節 社会扶助のプログラムの課題と展望
 第5節 日本への示唆

第13章 雇用多様化と格差是正:オランダにおけるパートタイム労働の「正規化」と女性就労 [水島治郎]
 第1節 雇用格差と非正規労働
 第2節 オランダのパートタイム労働
 第3節 女性の就労とパートタイム労働
 第4節 「競争力も平等も」?

事項索引
人名索引
執筆者一覧
Roger E. Backhouse and Tamotsu Nishizawa (eds.) No Wealth but Life:Welfare Economics and the Welfare State in Britain, Cambridge University Press, 2010.

ISBN: 9780521197861

http://www.cambridge.org/catalogue/catalogue.asp?isbn=9780521197861&ss=fro

Contents

Preface
1 Introduction: Towards a Reinterpretation of the History of Welfare Economics
Roger E. Backhouse and Tamotsu Nishizawa

I. Cambridge Welfare Economics and the Welfare State
2 Marshall on Welfare Economics and the Welfare State
Peter Groenewegen

3 Pigou's “Prima Facie Case”: Market Failure in Theory and Practice
Steven G. Medema

4 Welfare, Taxation and Social Justice: Reflections on Cambridge Economists from Marshall to Keynes
Martin Daunton

II. Oxford Ethics and the Problem of Welfare
5 The Oxford Approach to the Philosophical Foundations of the Welfare State
Yuichi Shionoya

6 J. A. Hobson as a Welfare Economist
Roger E. Backhouse

7 The Ethico-Historical Approach Abroad: The Case of Fukuda
Tamotsu Nishizawa

III. Welfare Economics in the Policy Arena
8 ‘The Great Educator of Unlikely People’: H. G. Wells and the Origins of the Welfare State
Richard Toye

9 Whose Welfare State? Beveridge versus Keynes
Maria Cristina Marcuzzo

10 Beveridge on a Welfare Society: An Integration of His Trilogy
Atsushi Komine

IV. Postscript
11 Welfare Economics, Old and New
Roger E. Backhouse and Tamotsu Nishizawa
Index
尾高煌之助・西沢保編『回想の都留重人』勁草書房、2010年4月。

ISBN:978-4-326-55064-7
出版年月:2010年4月
判型・ページ数:四六判・448ページ
定価:定価3,675円(本体価格3,500円)

・版元の紹介ページ
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b61643.html

・目次
都留経済学の射程
 故都留重人日本学士院会員追悼の辞[水田洋]
 経済学者 都留重人[伊東光晴]
 都留重人とシュンペーター[塩野谷祐一]
 国民所得再考:なぜ、「それでもGDP系列」か[尾高煌之助]
 厚生経済学の実践者、都留重人[鈴村興太郎]
 “No Wealth But Life”:マーシャル、ラスキン、都留重人[西沢保]

経済学の実践と制度設計
 都留重人先生と附置研究所問題[西村可明]
 平和と安心・安全:経済政策で一番大事なこと[宮崎勇]
 第二次物価問題懇談会と都留先生[丸山英人]
 公害・環境問題研究のパイオニアとしての都留先生[永井進・寺西俊一]
 公害の政治経済学を他の方法から分かつものは何か:都留理論を現代に生かす道[岡敏弘]

比較経済体制論
 多様な資本主義がありうるか[ロナルド・P・ドーア]
 中国経済研究の事始め[石川滋]
 都留重人の資本主義批判[宮本憲一]

人間・都留重人
 都留さんの「志」:いくつかの回想[小宮隆太郎]
 ファミリーとしての都留重人:義弟が観た六十八年[和田昭允]
 「背広ゼミ」から見た教育者 都留重人先生の横顔[塚本文一]
 都留重人、ただ一人の私の先生[鶴見俊輔]
 
 都留重人の周辺:伊東光晴教授に聞く

都留重人略年譜
人名索引
執筆者紹介
角田修一『概説 生活経済論』文理閣、2010年5月。

A5判 10+227ページ
本体2,300円
ISBN978-4-89259-624-7

まえがき  
第1章 消費生活の担い手
第2章 生活手段体系
第3章 家計:収入と資産
第4章 家計:支出と貯蓄
第5章 生活時間・生活行動
第6章 家事労働
第7章 生活の個別化と社会化
第8章 消費者問題と消費者の権利、行動
第9章 生活様式としての福祉国家
第10章 生活保障と持続可能な消費
第11章 消費生活の経済理論〔学説史的概観〕
参考文献・資料
索 引
Toichiro Asada, Carl Chiarella, Peter Flaschel, and Reiner Franke, Monetary Macrodynamics, Routledge, 2010.

ISBN: 978-0-415-54837-3
Publish Date: 5th March 2010
Pages: 448 pages

http://www.routledge.com/books/details/9780415548373/

Part I: Conventional AD-AS Modeling
1. Models of Growth, Inflation, and the Real-Financial Market Interaction
2 Neglected Textbook Results: IS-LM-PC Inflation Dynamics
3. Strange AS-AD Outcomes: Rational Expectations Inflation Theory
4. Taking Stock: Keynesian Theories of Aggregate Demand and Supply (by
Amitava Dutt and Peter Skott)

Part II: Matured Keynesian AD-AS Modeling
5. Expectations and the Real-Wage Feedback Channel. Two Competing Baseline
Approaches
6. Beyond Neoclassical Syntheses: A Baseline DAS-AD Model
7. Reformulation and Estimation of the Baseline Model
8. Applied DAD-DAS Modelling: Elaboration and Calibration

Part III: Outlook: Real-Financial Markets Interaction from a Keynesian
Perspective
9. Keynes-Metzler-Goodwin Growth Dynamics and Tobinian Portfolio Choice
田中秀臣『デフレ不況:日銀の大罪』朝日新聞出版、2010年5月。

プロローグ デフレの責任はだれにあるか

第一章 責任逃れの「日銀理論」

二段階不況
「日銀のせいではない」----白川総裁のデフレ原因論
その場しのぎのデフレ対策
緩和効果はあっという間に消えた
FRBとの違いはなぜ生まれるのか
デフレは社会的不安を増大させる
バブルの警戒しすぎがデフレを生む
政策委員会はイエスマンばかり
日銀の言論統制
事実上の政策決定機関とは
政策委員選任という権力

第二章 世界が酷評する日銀の金融政策

日本銀行を批判し続けたバーナンキ
中央銀行はインフレを起こせる
財政政策と金融政策の合わせ技
すべての提案を拒否する日本銀行
インフレ・ターゲットとは何か
「子守協同組合」のたとえ話
必要なのはインフレ期待
日本のデフレは公表数値をはるかに超える
スティグリッツの政府紙幣発行論
FRBは日本から教訓を得た
それでも自己満足に浸る日本銀行

第三章 昭和恐慌の教訓

リーマン・ショックと相似形の昭和恐慌
恐慌の深刻化を招いた井上財政
金本位制の足かせ
デフレ脱出は国債買いオペで
リフレ政策への期待が重要な要素
財政出動の効果はあったか
歴史の教訓を生かせ----高橋是清のリフレ政策

第四章 日本銀行、失敗の戦後史

旧日銀法下の日本銀行
狂乱物価は日銀と関係ない----「日銀理論」の発生
日銀黄金時代----貨幣供給量を重視するマネタリズム
プラザ合意後、バブル発生
行き過ぎたバブル潰し、失われた一〇年へ
日銀と財務省はなぜ協調できないか
改正日銀法施行、ゼロ金利政策へ
大失策のゼロ金利解除

第五章 「構造改革主義」の誤解

小泉構造改革で景気が回復したのか
「構造改革主義」とは
リフレ的構造改革
財政支出の非効率性がいらだちを生む
何が財政支出依存をもたらしたか
小泉政権下で景気が回復した理由
デフレ対策としての為替介入
早すぎた出口政策
政策決定の基準は何か
頻発するリーク問題
二〇〇六年の日銀と一九三三年のFRB

第六章 中央銀行の金融政策

景気循環はなぜ起きるのか
ケインズ経済学の財政政策
貨幣の量をコントロールする
中央銀行の伝統的金融政策
日銀は金融緩和に後ろ向き
インフレ期待で実質金利は下がる
デフレを導く「円高シンドローム」
再現された「円高シンドローム」

第七章 リフレ政策----デフレ不況の処方箋

石橋湛山のリフレ論
伝統的金融政策と財政政策の限界
必要とされる非伝統的金融政策
各国で採用されるインフレ目標
深刻なデフレでも可能な超金融緩和政策
日銀は資産防衛しか頭にない
リフレ理論から見た民主党政策の問題点
政治の決断が求められている

あとがき

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