ブルース・コールドウェル著/八木 紀一郎監訳・ 田村勝省訳『ハイエク 社会学方法論を巡る闘いと経済学の行方』一灯社、2018年4月
出版年月日:2018年4月
ISBN:978-4-907600-55-6
判型・ページ数:
定価:本体3,900円+税
目次
謝辞
序文
第I部 オーストリア学派とそれに敵対する学派――歴史主義・社会主義・実証主義
第一章 メンガーの『国民経済学原理』
序奏――カール・メンガー、教授になる
『国民経済学原理』のテーマ
メンガーの主観価値理論
メンガーの弟子たち
いくつかの解釈問題
『国民経済学原理』の受け止められ方
第二章 ドイツ歴史学派
ドイツ歴史学派が台頭した背景
シュモラーとドイツの新歴史学派
社会政策学会
帝国ドイツにおける社会政策
グスタフ・シュモラー?――?帝国ドイツの教授メーカー
第三章 方法論争
『社会科学、特に経済学の方法に関する研究』
方法論争
余波
第四章 マックス・ヴェーバーと歴史学派の凋落
価値自由論
「前提のない」科学の不可能性
ドイツ歴史学派の実際的な失敗
結論
第五章 実証主義と社会主義
衛兵交替
マルクス主義と限界主義
ヨーゼフ・シュンペーターの多数の背信
オットー・ノイラート:戦争経済から現物経済へ
ルートヴィヒ・フォン・ミーゼスとドイツ語圏の社会主義計算論争140
社会科学の再建に関するルートヴィヒ・フォン・ミーゼス
経済学のオーストリア学派
第II部 ハイエクの旅路
第六章 ウィーンのハイエク
家庭と子供時代
ハイエクとヴィーザー
ハイエクとミーゼス――初対面
第七章 貨幣の理論と方法論
アメリカ出張
アメリカの経済学に関するハイエクの論文
経済学における均衡の役割
『貨幣理論と景気循環』
結論的な観察結果と今後の予想
第八章 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのハイエク
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス
ロンドンにやってきたハイエク
ケインズとの闘いから『資本の純粋理論』へ
第九章 一九三〇年代の方法論争
制度主義
ロビンズ:理論を擁護して
第二版:ミーゼス、ロビンズ、ハイエク
ハイエクの代替的な歴史
テレンス・ハチスンの代替的な方法論
第十章 「経済学と知識」とハイエクの転換
「経済学と知識」:要約
一部の重要な思想の由来
社会主義計算論争
「経済学と知識」の意義
前進する道
第十一章 理性の乱用プロジェクト
計画官と科学人
「科学主義」のエッセイ
エッセイ「科学主義」の解釈
第十二章 個 人主義と感覚秩序
『感覚秩序』
『感覚秩序』の意義
方法論的個人主義の再論
第十三章 ルール、秩序、進化
『自由の条件』
『自由の条件』におけるルール、秩序、進化
一九五〇年代の極めて重要な十年間
ルールと秩序の遍在性
非常に短い迂回――反証可能性に関するポパーとハイエク 383その後の発展
『致命的な思い上がり』の解釈上の謎
第III部 ハイエクの挑戦
第十四章 旅路の果てに――ハイエクの多様な遺産
『貨幣理論と景気循環』
ロビンズとハイエク
ホモ・エコノミカス:根本的な前提、それともどこにもいる幽霊?
「経済学と知識」
移行作品としての「科学主義」エッセイ 417 感覚秩序とその他の秩序
ハイエクの政治理論
文化的進化と群選択
複雑な自生的秩序の理論
第十五章 エピローグ:二〇世紀の経済学に関する瞑想
経済学の展望に関するハイエクと彼の敵対者
経済学における実証的研究
基本的な経済論理、パターン予測、原理の説明
経済学における状況分析
二十一世紀に向けた若干の代替的な軌道
実証主義を超えて
最後の災難:歴史と方法論の終焉?
補遺A シュモラーによるメンガー著『国民経済学原理』の書評の英訳
補遺B ハイエクの経済学における一九三〇年代の連続性と変化
補遺C ハイエクにおける転換の再論
補遺D ロールシャッハ・テストとしてのエッセイ「科学主義」
陰謀説としてのエッセイ「科学主義」
解釈学としてのエッセイ「科学主義」
監訳者あとがき 科学方法論者が読みといたハイエク
参考文献
索引