デービッド・エジャトン/坂出 健 監訳/松浦俊輔ほか訳『戦争国家イギリス―反衰退・非福祉の現代史』,名古屋大学出版会,2017年5月
※新井田智幸会員が4章を担当。
価格:5,400円
判型:A5判・上製
ページ数:470頁
刊行年月日:2017年5月29日
ISBNコード:978-4-8158-0874-7
Cコード:C3022
目次
序 章
第1章 戦間期の軍産複合体
戦間期軍備の新しい見方
イギリス艦隊の強さ
海軍・産業複合体
航空機産業および戦車産業
武器輸出
政治経済学と宥和政策についての考察
第2章 戦争国家とイギリスのナショナル化 1939〜55年
経済史家と戦時経済 ―― 消える戦争経済
軍事支出とイギリス国家の発達
戦時経済の統制
新しい兵器産業
労働党と兵器産業の公有
産業政策
戦後における国家と産業の関係
国防生産
国の技術安全保障
第3章 エキスパート国家――戦間期における軍事・科学複合体
国家公務員の中でのエキスパート
スペシャリスト、エキスパート、プロフェッショナル
専門技術エキスパートと軍
軍隊におけるR&D
学界エリートと軍事・科学複合体
軍事R&Dの運営
理工系公務員研究職
戦間期の公務員における科学者や専門技術者の地位
研究職と行政職
国家的R&Dの成果
第4章 新世代の人々と新しい国家 1939〜70年
新しい大臣
軍士官、実業家、軍需省庁
R&Dの運営
学界の科学
戦後の技術家に何が起きたか
新しい階級、戦争国家、大学
二つの公務員集団 ――研究職と行政職
行政官と科学官の和平
第5章 反=歴史家と技術家官僚――「技術家支配期」 再考 1959〜64年
C・P・スノー、反=歴史家
P・M・S・ブラケット、国家と左翼
ブラケット、労働党、科学政策
技術家主義的近代化の政治再論
第6章 戦争国家と 「ホワイトヒート」 1955〜70年
技術的未来主義とイギリス軍産複合体――1955〜64年
ハイテクへの依存
国産技術の見直し
労働党政権
ホワイトヒートの仕掛け
ミンテックの技術政策
研究科の削減
国防に由来する産業政策
では、「ホワイトヒート」 とは何だったのか?
兵器産業はいったいどうなったか?
第7章 イギリス戦争国家の消滅
イギリスはドイツとは違う (1)――リベラルなイングランド賛
イギリスはドイツとは違う (2)――軍国派によるイギリス批判
社会主義、労働党、戦争 ―― 福祉国家の台頭
イギリス社会主義と復活する政治経済学
技術家支配論的反=歴史の復活
第8章 科学・技術・産業・戦争の関係再考
技術と戦争の歴史
知識人、科学、技術、産業、戦争
転 調
科学、戦争、イギリス社会
アメリカの軍事・科学複合体
軍事を取り入れる
反=歴史と下からの歴史記述
付 録
日本語版へのあとがき
監訳者あとがき
※ 以下版元の紹介ページです。
http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0874-7.html※原著は以下のとおりです。
EDGERTON, David, WARFARE STATE. Britain, 1920-1970, Cambridge University Press, Dec 2005
http://www.cambridge.org/catalogue/catalogue.asp?isbn=0521672317