田中秀夫編『野蛮と啓蒙:経済思想史からの接近』京都大学学術出版会、2014年4月。
A5上製・712頁・税込 8,856円
ISBN: 9784876984787
発行年月: 2014/03
・目次
序説 野蛮と啓蒙――思想史から学ぶもの (田中秀夫)
第1部 ヨーロッパの初期啓蒙
第1章 バロック期スペインから啓蒙へ――服従と抵抗 (松森奈津子)
第2章 マリアナの貨幣論――貨幣を操作する暴君は王にあらず (村井明彦)
第3章 一七世紀イングランドのトレイド論争――オランダへの嫉妬、憧れ、警戒 (伊藤誠一郎)
第4章 重商主義にみる野蛮と啓蒙――「帝国」の政治経済学 (生越利昭)
第5章 スコットランドの文明化と野蛮――平定から啓蒙へ (田中秀夫)
第2部 盛期啓蒙――大ブリテン
第6章 D.ロッホのスコットランド産業振興論にみる無知と啓蒙 (関源太郎)
第7章 オークニー諸島の野蛮と啓蒙――改良と抵抗のはざまで (古家弘幸)
第8章 アダム・スミスの文明社会論――啓蒙と野蛮の諸相 (渡辺恵一)
第9章 ジョセフ・プリーストリと後期イングランド啓蒙――奴隷制 (松本哲人)
第3部 盛期啓蒙――フランス
第10章 J.F.ムロンの商業社会論――啓蒙の経済学 (米田昇平)
第11章 ムロンとドラマール―一八世紀前半フランスのポリスと商業 (谷田利文)
第12章 モンテスキューと野蛮化する共和国像――共和主義的「文明」理解の盛衰をめぐって (上野大樹)
第13章 テュルゴとスミスにおける未開と文明――社会の平等と不平等 (野原慎司)
第14章 ルソー焚書事件とプロテスタント銀行家――焚書と啓蒙 (喜多見洋)
第4部 啓蒙の終焉と継承
第15章 ランゲと近代社会批判――永遠の奴隷制と野蛮 (大津真作)
第16章 クリスティアン・ガルヴェの貧困論――文明化のなかの貧困と人間 (大塚雄太)
第17章 ペイン的ラディカリズム対バーク、マルサス――市民社会における有用性と野蛮 (後藤浩子)
第18章 マルサスのペイン批判――啓蒙の野蛮化との戦い (中澤信彦)
第19章 ドイツ・ロマン主義の経済思想家における啓蒙と野蛮の問題――アダム・ミューラーとフランツ・フォン・バーダー (原田哲史)
終章 近代文明とは何であったか (田中秀夫)
あとがき (田中秀夫)
索引
・版元の紹介ページ
http://www.kyoto-up.or.jp/book.php?id=1960